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2018-003 「身体介護」に置き換えると、上限額を超えてしまう場合があります!
「身体介護」に置き換えると、上限額を超えてしまう場合があります!

4月2日にパブリックコメントに出した意見です。

(1)基本的に介護サービスの利用制限につながるようなルール化には反対ですが、既に方向性が決まっていることであるならば、厚生労働省は、「身体介護」に区分される行為が「生活援助」として実施、請求されている実態をどう考え、今後どうすべきと考えるのか見解を明らかにすべきです。
 新聞等でも「認知症の高齢者への食事(見守り、声かけ)介助」が1日1~3回などの事例が紹介されていましたが、厚生労働省としての考え方は明示されていません。
 随分以前のことになりますが、高齢になって全盲になった、昼間独居の方への昼食介助について、県に「身体介護か生活援助か」問合せたことがありました。
 その事例ではホームヘルパーが配膳し、食卓の料理の場所などを利用者に言葉で教える方法であり、従前の「訪問介護におけるサービス行為ごとの区分について」に照らしても「身体介護」と解釈できると思いましたが、県の(電話での)回答は「食事介助は直接利用者の口まで食事を運ぶ行為である。具体的な判断は保険者(市町村)に相談して下さい」というものでした。
 このように行政の中にも具体事例に適応できる解釈が定着していない状態で、地域と「地域ケア会議」に丸投げしても混乱するだけでしょう。
 実際に起こることは、介護支援専門員の自主規制で、「生活援助」の回数制限だけが進行し、「生活援助」か「身体介護」か判断が微妙な場合など、利用者と家族にしわよせがいくことになりかねません。

(2)その意味で、課題とされている「サービス行為ごとの区分等について」の改正と「身体介護」と「生活援助」の区別のあいまいさを、可能な限りなくすように解釈を統一すべきです。
 厚生労働省は「生活援助」の利用制限と介護報酬の引き下げを一貫して進め、その都度利用者にもサービス事業者にも大きな影響を与えてきましたが、その際に、認知症高齢者に対する援助などで問題になる「身体介護と生活援助の解釈」を「QアンドA」のような形でさえ明示し徹底をはかろうとしたことがありません。
 ただ「自立生活支援のための見守り的援助」の規定で「身体介護」と解釈できるケースがあるという運用を示唆して、直接の責任を回避してきました。
 現行の「区分等について」では「仮に介護等を要する状態が解消されたならば不要となる行為」を「身体介護」とする規定により、先の全盲高齢者の方の食事介助は「身体介護」と解釈されるはずですが、このような理解が徹底していないことは、県の回答を見ても明らかです。

(3)したがって、1日1回以上の訪問介護の利用が必要な場合とは、ほとんどが「身体介護」に置き換えられると思いますが、その場合に利用料が高くなり、上限額を超えてしまう場合が出てくる問題をどう解決できるか、介護支援専門員や訪問介護事業者の実情をふまえた意見に耳を傾けていただくよう要望します。

(4)1と月あたりの利用回数を規定せざるを得ないとしても、「要介護1」の方の回数は当面「31」(1日1回まで可能)以上にすべきと考えます。