介護保険制度を中心とする行政情報、各地の市民活動団体の活動などを紹介しながら、みなさんとともに「市民福祉」を考えていくサイトです。

PC2018-008 ケアプランの事前届け出制の中止を求めます!
PC2018-008 ケアプランの事前届け出制の中止を求めます!

 老親の遠距離介護30年余が終り、グループホームで暮らす友人の外出支援4年を経験し、この間の介護保険制度改変には 大きな不安と憤りをもつ者です。
 ケアプランの事前届け出制の中止を求めます!

 「『全国平均利用回数+2標準偏差』を超える『生活援助』利用」は、ケアマネジャーが市区町村にケアプランを届け出て、市区町村で地域ケア会議の開催等で検証を行う等、言語道断です。
 パブコメで示された「通常の利用回数による基準」は、要介護認定者の支払い能力に大きく左右される回数であり、要介護認定者の個性に着眼した必要に応じた利用回数ではありません。
 命にかかわる薬を一日3回飲まなければならない独居で認知症の人や、認知症が進み3食の食事を自分では認識できなくなった人、視力が失われ歩けなくなった人、小規模多機能型やグループホーム、特養施設等へは費用が高く入居できない等々の人々が、ギリギリのところで「生活援助」を選択し、利用している回数です。

 「生活援助」があってこそ、利用者は今ある力を維持し、生きる力や喜びを大きくし、重度化防止に繋がってきましたし、介護保険制度の要(かなめ)、ケアマネジャーを信頼し、頼りにしてきました。
 この度のケアマネジャー通じた「運用基準の見直し」は、ケアマネジャーと介護保険利用者に対する分断攻撃にも感じられます。
 ケアマネジャーに「必要な生活援助」の提供を躊躇させ、指定権限者から睨まれたくないと思えば「届け出前にサービスを減らす」等々の事情も見え隠れしています。

 2016年から、社会保障審議会や財政制度等審議会等で、「だらだらと続く生活援助」などの批判意見が出され、昨年6月には財務省が「生活援助の調査資料」を作成するなどして、「効率的なサービス提供が行われていない」などと、削減を求められました。
 しかし、これらに対しては、全国の自治体や関係者から反論が巻き起こり、マスコミ報道もあり、今年2月の国会集会には、厚生労働省の担当者も出席されていましたので、ご存じのはずです。

 「地域資源の有効活用」等として、総合事業でボランティア募る講座を開いても、その担い手が集まらず、多くの市区町村担当者は困り果てているのも実情です。
 ヘルパー研修基準を緩和することは、利用者が転倒や体調不良などの危険な状況に対応できず、重篤な結果をもたらすことにも繋がります。

 他方、2016年3月、厚労省・経済産業省・農林水産省の3省が、「地域包括ケアシステムに向けた公的介護保険外サービスの参考事例集」を公開し、「自治体向けのメッセージ」が出されましたが、これら達成のために、自費で購入する「保険外サービス」を拡充するために、「生活援助」回数制限を狙っているようにも感じられます。
 公的介護保険の「生活援助」回数制限がなされる中で、「地域包括ケアシステム」構築の活動として「保険外サービス」の拡充がなされれば、お金の有る人しか介護を利用できなくなります。
 介護の市場化・営利化のなかでは、「包括性」も「権利性」もなくなります。

 介護の市場化・営利化の拡がりのなか、経済的な理由で「生活援助」を必要とする要介護認定者に対して、回数制限をすることは低栄養や状態悪化者を増大させ、「自立支援・重度化防止」に逆行しますし、家族等の「介護離職」拡大にも繋がり、政府がめざす「一億総活躍社会」実現も果たせません。
 さらに、今、社会問題の「孤立死」をまねくことにもなります。
 2010年度?2012年度までの世田谷区「孤立死147 件」調査は、「その71%が何のサービスも利用していなかった」ことを報告しています。

 介護を必要とする要介護認定者が安心して「介護のある暮らし」を維持していくことができるよう、社会不安、制度不信を招く「運営基準の見直し」を中止してください。(案件番号49517041受付番号201804170000474976)