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PC2018-009 地域ケア会議の目的は違います!
PC2018-009 地域ケア会議の目的は違います!

 「生活援助」の事例について、今回の生活援助に関する議論の中で
・「自立」の概念がばらばらになっており、特に機能を上げることのみに注目していること
・生理機能が落ちてきている高齢者が生活援助を受けることを「だらだらと続く生活援助」という表現がなされたこと
・成果の視点が「給付の削減」(給付の適正化)においていること
・利用者の状況を理解している専門職に対して数字だけで判断する保険者を評価するなど異なる役割を持つ専門職と保険者を一つの指標(保険者側)でとらえていること
・本来の目的と異なる会議(地域ケア会議)においてこの課題が検討されること

 軽度の認知症の方、高次機能障害、複数の疾病がある人などは、能力があってもその日の体調や状況に左右され、支援が滞ることにより不安が増したり、意欲が低下したりします。
 専門職による、確実で利用者を理解した援助が欠かせません。
 家族がいても家族の力も弱まり、身体介護ができない状況が増えています。
 そうした人たちは身体介護ではなく、通所介護やショートステイを利用する意向が強く、身体介護より「生活援助」の利用が増えている中で、今回の改定により、軽度者に対する「生活援助」を中止する事業所が出てきています。
 実際にケアプランを作成する際、事業所の都合が優先となり、適切な時間に位置付けられないケースがすでにあります。
 常勤の介護職員に「生活援助」が集中する事業所(身体介護の方が単位数が高いため)もあり、常勤の職員のオーバーワークとなり辞めてしまう介護職もいます。
 わずかなところですが、現場で今までとは異なった状況が生まれています。
 これはサービス付き高齢者住宅における多量のサービスの投入とは、意味の違うことです。
 高齢や障害があっても自活する意思があれば、たとえ一人暮らしでも地域で生活を続けていくことは適正なケアマネジメントが提供されることで十分に可能なことです。
 それには能力としてあったとしても、継続できるかどうか、日常的に必要量が確保できるかどうかにかかってきます。
 多様な支援の一つに「生活援助」が位置付けられます。
 「生活援助」の必要な方々が地域で生き生きと生活できるように、介護支援専門員も日々奮闘しています。
 たとえ、最初はやや回数が多いと感じるケースであっても、利用者にとっては受給権があり、ケアプランは本人合意のもとに実施されるものです。
 介護支援専門員によるマネジメントが機能し、時間をかけて自立支援となって行く過程があります。
 直接介入による短時間で解決することは、真の自立支援にはつながりません。
 保険者として不明瞭な点があれば、直接利用者宅の状況を見て、介護支援専門員に伝え意見を交換すればよいことです。
 相互に信頼関係を構築しなければ形骸的な事業となり、尊重しあう関係がなければよいケアは生まれません。
 素人が安易に指標を用いたり、専門職の領域に踏み込むことは住民の目指す地域にはならないと考えます。