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2020.04.17 訪問系サービス事業者の要望に対する厚生労働省の回答
2020.04.17 訪問系サービス事業者の要望に対する厚生労働省の回答

4月10日、首都圏のNPO事業所の代表などが、新型コロナウィルス対策をめぐる訪問系サービスについて提出した要望書について、立憲民主党新型コロナウイスル肺炎対策本部が、厚生労働省から下記の回答を得ました。
※資料はハスカップがつけました。なお、厚生労働省の事務連絡文は膨大にあるため、掲載に誤りがあった場合は、連絡用メールフォームからお知らせください。


要望1.訪問系サービス系事業所へのきめ細かい感染予防、感染対策の周知徹底を求めます。

1-1.濃厚接触者や感染の疑いがある利用者を訪問する場合、市区町村や保健所などが責任を持って事業所に対応するよう、具体的な指示を出すことを求めます。

回答1-1(厚生労働省健康局、老健局)
2020年3月6日の事務連絡発出後、「社会福祉施設等における感染拡大防止のための留意点について(その2)(2020年4月7日付け事務連絡)」を発出し、「居宅を訪問して行うサービス」の項目を新たに設けて感染防止に向けた取組等について具体的にお示ししました。

[資料]
○厚生労働省
○厚生労働省
社会福祉施設等(居宅を訪問して行うサービス)における感染防止に向けた対応ついて(P.16~21)

1-2.介護労働者、利用者とも感染疑いがある場合、必ず検査を行い、安心して介護を続けられる体制を早急に整備することを求めます。

回答1-2(厚生労働省健康局)
・医師が新型コロナウイルス感染症を疑う場合には検査を行うこと
・積極的疫学調査に当たっては、重症化リスクが高いと想定される者の体調の変化には十分注意を払うこと
・濃厚接触者が高齢者等に接する機会のある業務に従事している場合には検査対象とすることができることを周知しています。

[資料]
○厚生労働省健康局結核感染症課
○厚生労働省健康局血管感染症課

1-3.ひとりで利用者宅を訪問するホームヘルパーに、最低限必要な感染症に対する知識を徹底させるため、具体的かつわかりやすい訪問時のマニュアルを早急に作成し、事業所に徹底周知することを求めます。
また、医療機関との情報共有ができる体制を早急に構築してください。

回答1-3(厚生労働省老健局)
訪問介護は、高齢者やその家族にとって必要不可欠なものであり、感染防止を徹底した上で、必要なサービスが提供されるようにすることが重要と考えている。
そこで、これまで示してきた感染防止に係る取組に加え、感染者が発生した場合の消毒・清掃の実施方法や、ケアに当たっての具体的な留意点など、平時から感染時までの取組についてとりまとめ、4月7日付けでお示したところである。
こうしたことについて、機会あるごとに周知あるいは再周知を図ってまいりたい。
また、医療機関との情報共有については、保健所から情報提供してもらうことが重要であり、3月19日付けで、保健所に対して、感染源と接触歴、感染者の行動歴等の情報について、福祉の施設や事業所と適切に連携するよう、指示を出している。

[資料]
○4月7日付け
○3月19日付け

1-4.マスク、消毒用アルコール、防護服など、入手困難な必要物品を、訪問系サービス系事業所に速やかかつ優先的に支給する体制を早急に築くことを求めます。

回答1-4(厚生労働省医政局経済課)
○医療機関等における感染予防には、マスク、消毒用アルコール等が必要ですが、このうち、マスクについては、再利用可能な布製マスクを国が一括購入し、高齢者施設や障害者施設に対し、自治体の協力も得ながら、少なくとも1人1枚は行き渡るよう、配布しているところです。
4月7日に閣議決定された緊急経済対策においても、高齢者施設等への布製マスクの配布を明記しています。
○また、消毒用アルコールについても、医療機関、高齢者施設等に対して、製造販売業者等の協力の下、優先配布を進めているほか、一般的な感染予防策としては、消毒用アルコールの代わりに石鹸等を使った丁寧な手洗いも有効であること等を周知しています。
○こうした取組を通じて、今後とも、マスク、消毒用アルコール等の必要性が高いと考えられる高齢者施設等において必要な量を確保できるよう、取り組んでまいります。

[資料]
○4月7日に閣議決定された緊急経済対策
1-5.サービスを提供するホームヘルパーなど介護労働者に感染の疑いがあり、事業所が休止せざるを得ない場合、利用者の情報を事業所間で共有し、他の事業所が代替できる準備を早急に整えることを求めます。

回答1-5(厚生労働省老健局)
介護サービス事業所の休止等の状況が生じた場合、ケアマネジャーを中心にサービス調整を行い、必要な代替サービスの提供が行われることが重要である。
これに関しては、4月7日付けの事務連絡において、居宅介護支援事業所を中心に、適切な代替サービスの検討を行い、関係事業所と連携しつつ必要なサービスがされるようにすることについて、周知を行っている。
なお、代替サービスへの切り替えに際してはケアマネジャーが中心となって利用者の情報の事業所間での共有・引き継ぎを図ることとなる。
こうしたことについて、機会あるごとに周知あるいは再周知を図ってまいりたい。

[資料]
○4月7日付けの事務連絡
厚生労働省老健局
3.代替サービスの確保
利用者に必要なサービスが提供されるよう、居宅介護支援事業所を中心に、休業している事業所からの訪問サービス等の適切な代替サービスの検討を行い、関係事業所と連携しつつ適切なサービス提供を確保すること。

要望2.訪問系サービス系事業所と介護労働者が新型コロナウイルス蔓延時に、できるだけ安心して働き、休める環境整備を求めます。

2-1.新型コロナウイルス感染者やまたは濃厚接触者への訪問介護等に対する介護報酬の創設を求めます。

回答2-1(厚生労働省老健局)
介護サービスは、高齢者やその家族の生活を守るために必要不可欠なものであり、感染防止対策を徹底した上で、必要なサービスが提供されることが重要であると考えている。
感染者が発生した場合の消毒・清掃の実施方法や、ケアに当たっての具体的な留意点などについては、平時から感染時までの取組について整理を示したところであり、それにより、働く上での安全の確保も図っている。
その上で、
・一時的に人員や運営の基準を満たすことをできない場合にも介護報酬を減額しない取扱いや、
・訪問介護について、感染防止のために短時間の実施となった場合も従来どおりの報酬算定が可能とするといった介護報酬算定上の特例も設けている。

2-2.雇用調整助成金の要件緩和について

回答2-2(厚生労働省職業安定局)
先般、4月10日に調整助成金の特例措置の拡充を発表したところです(生産要件(10%減→5%減)や短時間休業の緩和等)。
また事業主の申請時の負担軽減のため、記載事項を5割削減や添付書類の廃止等の措置を行っている。

[資料]
○調整助成金の特例措置
厚生労働省職業安定局

2-3.訪問サービスを含む新型コロナウイルスに対応した事業所の従事者に対して、特別手当の創設を求めます。

回答2-3(厚生労働省老健局)
訪問サービスも含めた介護サービスは、高齢者やその家族の生活を守るために必要不可欠なものであり、感染防止対策を徹底した上で、必要なサービスが提供されることが重要であると考えている。
感染者が発生した場合の消毒・清掃の実施方法や、ケアに当たっての具体的な留意点などについては、平時から感染時までの取組について整理を示したところであり、それにより、働く上での安全の確保も図っている。
その上で、
・一時的に人員や運営の基準を満たすことをできない場合にも介護報酬を減額しない取扱いや、
・デイサービス事業所が利用者の希望に応じて、電話により健康状態等の確認を行い、記録を残すなどした場合に報酬の算定を可能とする
・訪問介護について、感染防止のために短時間の実施となった場合も従来どおりの報酬算定が可能とするといった介護報酬算定上の特例も設けている。
こうした特例なども活用していただき、利用者の保護や支援の観点から、できる限りサービスの継続をお願いしたいと考えている。

要望3.ホームヘルパーの緊急増員を求めます。
ホームヘルパーの高齢化と人材不足が著しいなかで、新型コロナウイルスによる感染拡大が起きているため、訪問系サービスを増やすどころか、維持することすら困難な状況にあります。
潜在ホームヘルパーの復帰や、現職ホームヘルパーへの臨時手当など給与増額を含めて、早急に訪問系サービスの人材を増やす対策を打ち出すことを求めます。

回答3(厚生労働省老健局)
ヘルパーを含めた介護職員の不足については、新型コロナウイルスの影響により職員が不足した場合においても、サービスの継続的な提供につながるよう、
・一時的に人員や運営の基準を満たすことのできない場合にも介護報酬を減額しない取扱いや
・訪問介護について、感染防止のために短時間の実施となった場合も従来どおりの報酬算定が可能とするなどの特例を設けているほか、
職員の確保に関して、
2月17日付けで、職員の不足する介護施設等から応援の派遣要請があった場合には、積極的に対応いただくことや、
・従業者が不足する介護施設や事業所に対し、介護職員の派遣を調整する都道府県に助成を行うこととしている(新型コロナウイルス感染症に関する緊急対応策―第2弾―)。

[資料]