介護保険制度を中心とする行政情報、各地の市民活動団体の活動などを紹介しながら、みなさんとともに「市民福祉」を考えていくサイトです。

ハスカップファイル > 2020年  

連続セミナーや国会集会など、市民福祉情報オフィス・ハスカップのイベントや企画を案内しています。2003年から年ごとにわけてあります。

2020.06.08 在宅サービスへの影響についての厚生労働省の回答
2020.06.08 在宅サービスへの影響についての厚生労働省の回答

市民福祉情報オフィス・ハスカップでは4月28日~5月23日、1都1府8県42自治体のNPO、自治体議員のみなさんから、新型コロナウィルスが介護保険の在宅サービスに与えている影響についてアンケートの回答をいただきました。

お寄せいただいたアンケートは断片的な情報になりますが、下記のような状況がうかがえました。
なお、地域支援事業は介護保険を財源とする市区町村事業で、介護保険料が投入されています。

アンケートの特徴
1. 地域支援事業の一般介護予防事業(元気な高齢者向けの「通いの場」や「認知症カフェ」など)は、会場となる公共施設の休業に伴い、自動的に休止になっている。
2. 地域支援事業の介護予防・生活支援サービス事業(要支援1と2の人が利用者の9割を占める通称・総合事業サービス)では、通所型サービス(第1号通所事業)の多くは休止となり、代替サービスもない事業所が多い。訪問型サービス(第1号訪問事業)は継続が多い。
3. 給付の通所系サービス(要介護1~5が利用するデイサービス、地域密着型デイサービス、デイケア、認知症デイサービス)は自主休業が多く、代替サービスとして訪問や「電話訪問」を提供している。また、利用者の「自粛」による利用控えが目立ち、事業所の経営を危ぶむ声が多い。
また、市区町村は休業事業所があっても、他の事業所に依頼できるととして、危機感を持たないケースが多い。
4. 給付のホームヘルプ・サービス(訪問介護、要介護1~5が対象)は継続が多いが、ホームヘルパー(訪問介護員)の感染させるのではないか、感染するのではないか、自らの家族に感染させるのではないか、という不安を抱えている。また、買い物同行ではなく、買い物代行に切り替えているケースでは、食材不足への不安から購入品目が増え、文字通り重荷となっている、あるいは安いスーパーなどを指定され、混雑していることから時間がかかる、新たな感染の不安などを抱えている。
5. 地域包括支援センターへの談件数が減少し、認定(要支援認定、要介護認定)の申請件数も減っている市区町村がある。
6. 地域の見守り活動や民生委員の訪問、自治会活動なども休止となり、「巣ごもり」している要支援、要介護の高齢者の在宅生活が把握できない。

これらの状況から、厚生労働省老健局にいくつか問い合わせたところ、6月4日、下記のような回答が届きました。
市区町村が多忙であるため、全国的な実態は把握していないそうです。

厚生労働省の質問への回答

質問1. 総合事業サービスについて
新型コロナウイルスの流行により、保険者のなかには総合事業サービスを休止しているところがあると承知していますが、厚生労働省においては、その状況を把握していますか?
また、総合事業サービスを休止した場合に、代替サービスが提供されているのでしょうか?
回答1.
新型コロナウイルス感染症の拡大防止等の観点から、総合事業によるサービスを休止している例があることは、市町村関係者から情報提供をいただくこと等により把握しています。
一方、休止の理由や代替サービスの状況等については、感染症対策に追われている市町村担当部局の負担等を考慮し、調査等は行っていません。
新型コロナウイルス感染症への十分な対応を講じつつ、総合事業を含む地域の見守り・通いの場の取組を再開していくことは非常に重要であると考えており、感染症対策の在り方や具体的な事業の実施例について、市町村にお示ししています。

質問2. 一般介護予防事業について
地域支援事業の介護予防・日常生活支援総合事業において、「通いの場」の全国展開が行われていますが、この事業が、施設の休館、休業により中止になっている事例があるようです。全国的な「通いの場」の事業中止の状況をお答えください。
回答2.
新型コロナウイルス感染症の拡大防止等の観点から、通いの場の活動を自粛している例があることは、市町村関係者から情報提供をいただくこと等により把握しています。
一方、全国的な状況については、感染症対策に追われている市町村担当部局の負担等を考慮し、調査等は行っていません。

質問3. デイサービスについて
同様にデイサービスにおいても休業が目立っていますが、そうした実態について、把握していますか?
また、厚生労働省はデイサービスの休業がある場合、「訪問」などで代替することを事務連絡しているようですが、「訪問」の内容についてご説明ください。
回答3.
緊急事態宣言の対象が全国に拡大された後の休業状況については、4月24日に調査結果を公表しましたが、通所系・短期入所系の休業事業所数は全国で858、全体に占める割合は1.13%であり、新型コロナウイルス感染症の影響下でも多くの事業所がサービスを継続いただいたと考えています。
通所介護事業所による訪問サービスの内容としては、機能訓練の提供や入浴介助(清拭含む)の提供、食事の提供等が行われているものと承知しています。

質問4. ホームヘルパーについて
高齢者の「在宅介護」を維持するために、ホームヘルパーの確保が極めて重要な課題と考えますが、この点について、どのような方針をお持ちでしょうか?
回答4.
訪問介護については、感染症対策を講じつつサービスを継続いただくために、ケア等を行う際の留意点等を整理してお示しするとともに、分かりやすい動画を作成・公開する等の取組を行っています。
また、今般の第二次補正予算案では、新型コロナウイルス感染症の影響下でサービスに努めていただいたヘルパーの皆様への感謝の意をお伝えするための慰労金のための予算を盛り込むとともに、感染症対策を講じつつサービス提供いただくためのかかり増し費用についても助成することとしています。
昨年10月から実施している処遇改善の取組も含め、引き続き、在宅介護を支えるヘルパーの皆様を支援してまいります。