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2020.12.15 総合事業サービスの改正省令に対する質問への厚生労働省の回答
2020.12.15 総合事業サービスの改正省令に対する質問への厚生労働省の回答

10月22日、「総合事業の弾力化」について、パブリック・コメントの募集を経て、改正厚生労働省令が公布されました。
公布に先立ち、9月16日、尾辻かな子・衆議院議員が厚生労働省にヒアリングを行いました。
その後、改正省令について、尾辻議員の追加質問に厚生労働省老健局が文書回答しましたので、以下に紹介します。
(市民福祉情報オフィス・ハスカップ 小竹雅子)

具体的内容は「通知等」で周知予定です
質問1 改正省令について
 2020年9月16日の厚生労働省ヒアリングにおいて、老健局から「要支援認定者の方々にとってサービ スの選択肢の幅が広る見直し」であり、「例えば訪問型サービスと訪問介護を併用できるこになります」と説明がありました。
10月22日、「介護保険法施行規則の一部を改正する省令(厚労働一七六)」が公布されましたが、改正省令のどこに、「選択肢の幅が広る」あるいは「併用できる」ことが書かれているのか提示しください。
 改正省令に文章がない場合、9月16日の説明について、どのような形で自治体に示す予定なのか、教えてください。

回答
○ 今般の見直しは、社会保障審議会介護保険部会意見書(令和元年12月27日)において、「現在、要支援者等に限定されている対象者について、本人の希望を踏まえて地域とのつながりを継続することを可能とする観点から、介護保険の給付が受けられることを前提としつつ、対象者の弾力化を行うことが重要」であるとされたことを踏まえて行ったものです。
○ 要介護者については、総合事業を利用するか否かに関わらず、介護保険法の規定に基づき、介護給付を受けることができます。
(※)介護保険法第2条第1校、第18条、第40条、第41条等
○ 要介護者の総合事業のサービスの利用は、あくまで本人の希望に基づくこととしており、ケアマネジャーが本人の希望を踏まえながら、介護給付と総合事業を組み合わせたケアプランを作成するなどのケアマネジメントを通じて、適切な事業の利用が確保されることが重要です。
○ 今後、通知等で必要な名う良いを周知していきたいと考えています。
(老健局認知症施策・地域介護推進課)

高齢者、障害者、子どもへの「住民主体の自主的な活動」には、「補助」(介護保険料と税金)します
質問2 総合事業の「サービスB」について
 地域支援事業の介護予防・生活支援サービス事業(通称・総合事業)の委託事業所のなかには、「高齢者だけでなく、児童や障害者の方も含めておやりになっているところもある。」という説明がありました。総合事業サービスの費用には、介護保険料と税金が導入されています。
 総合事業サービスは、40歳以上を対象とする介護保険だけでなく、児童福祉と障害福祉にも費用を投入するという理解でいいのか、確認をさせてください。
 また、総合事業サービスの提供が、高齢者だけでなく、子どもや障害者も対象にできる法的な根拠を示してください。

回答
○ 介護予防・日常生活支援総合事業における「サービスB」は、指定や委託を受けた事業所等によるサービスの提供ではなく、住民主体の自主的な活動に対して「補助」を行うものです。
○ こうした住民主体の活動を進めていく上では、地域共生の観点からも、地域のニーズが要支援者等のみに限定されるものではなく、また、多様な人との関わりやつながりが高齢者の支援にとっても有効となることから、要支援者等以外の方も含め、対象を限定しない豊かな地域づくりを心がけることが重要になります。
○ このため、支援の対象は要支援認定者等を基本としつつも、これら以外の方を含めて支援を実施する場合は、必要に応じて運営費をそれぞれの利用者数で按分して確定する等の取扱いをしています。
(老健局認知症施策・地域介護推進課)

「本人の希望」はケアマネジメントで勘案されます
質問3 「本人の希望」について
 9月16日には、要支援認定から要介護認定になった場合、「本人の希望」にもとづき、「市区町村が判断」した場合、総合事業サービスの利用が継続できると説明されました。
 改正省令のどこに、「本人の希望」があった場合という条件が書かれているのか、提示してください。改正省令に文章がない場合、9月16日の説明について、どのような形で自治体に示す予定なのか、教えてください。

回答
○ ケアプランが本人の希望等を勘案して作成されるものであることは、介護保険法第8条第24項等に規定されています。
○ 前述のとおり、要介護者の総合事業のサービスの利用は、あくまで本人の希望に基づくこととしており、ケアマネジャーが本人の希望を踏まえながら、介護給付と総合事業を組み合わせたケアプランを作成するなどのケアマネジメントを通じて、適切な事業の利用が確保されることが重要です。
○ 今後、通知等で必要な内容を周知していきたいと考えています。
(老健局認知症施策・地域介護推進課)

指定事業所が委託を受けた場合は、「事業としてのサービス提供」になります
質問4 要支援認定者への「給付」について
 厚生労働省老健局から「多様な主体」によるサービスは給付ではないと説明を受けました。
 現在、総合事業サービスにおいて、給付における事業所が、市町村の委託事業所として提供しているケースがあるが、この場合も「給付」ではないのでしょうか。
 あるいは、「給付」ではあるが、「個別給付」ではないということなのでしょうか。

回答
○ 介護給付における通所介護又は訪問介護の指定を受けた事業所が、介護予防・日常生活支援総合事業の指定等を受けて通所型サービス等を提供することは可能ですが、この場合は、事業としてのサービス提供となります。
(老健局認知症施策・地域介護推進課)