BF002『当事者主権』
当事者とは「ニーズを持った人々」。障害者、高齢者、子ども、女性など「私のことは私が決める」ことを奪われ、「問題を抱えさせられた」社会的弱者。
80年代、アメリカから日本に渡ってきた自立生活運動は、障害をもつ人たちが地域で自立生活を実現する生活レベル、支援費制度に代表される行政レベルの運
動体として、また地域で暮らす当事者に有料介助者を派遣するサービス事業体として、当事者による課題の発信、問題解決を実現してきました。
ボランティアや専門職を問わず、支援者や介助者に求められるのは、当事者のメッセージを受けとめる能力であり、情報提供をしながら、当事者のユーザー能力を高める役割を果たすこと。
本書では、自立生活運動の理念を導入した介護保険制度に「当事者主権」の光をあて、高齢者の尊厳を傷つける制度にもっと高齢当事者は怒っていいのではないかと指摘しています。
当事者活動のネットワーク型連携、規制緩和を生き残る事業体としての福祉NPO、成年後見制度などの「全人格的マネジメント」の危険性、サービス利用者と供給者の循環論など、市民活動の新たな出会いを呼びかけるメッセージの本でもあります。
