温暖な気候、おおらかな県民性、伝統の長寿食、お年寄りを敬う風土……。「長寿県」のイメージが根強い沖縄ですが、1980年まで全国1位だった男性の平均寿命は2000年には26位に急落しました。
テレビドラマで家族に囲まれ幸せな老後を送る「おばぁの島」では、65歳以上の高齢者の半数ちかくが、収入が少ないため保険料を減額されています。しか
し、ひとり暮らしの高齢者は全国平均と同じく2割を占め、経済的に苦しいひとり暮らし高齢者が多くなっています。
ひとり暮らしの多さは「孤独死」につながり、関係者の検証から浮かびあがった共通課題は、介護が必要だったにもかかわらず、介護保険サービスはもとより保健師など公的機関とのつながりがなかったこと。
『沖縄タイムス』の取材班が1年間にわたり多面的に提起した「長寿県」沖縄の課題は、南の島にとどまらず、日本に暮らす私たちひとりひとりの問題につながります。
(沖縄タイムス「長寿」取材班編・岩波書店・1800円)
