郊外に大型店が進出し、商店街が衰退するなか、
足腰が弱った高齢者は、徒歩やバスで
食料や日用品の買い物に出かけるときに、
さまざまな困難に直面している。
著者は全国調査を中心に、
段差などバリアだらけの歩道を歩み、
重たい荷物を抱えて休息するベンチすらないなか、
苦労している高齢者の事例をふんだんに紹介。
改正介護保険法により「軽度者」への支援が減っていることも、
高齢者をさらに苦境に追い込んでいると指摘。
事態の改善のために各地で工夫されている宅配・移送サービス、
移動販売車など代替的支援もレポートされるが、
大型店の倫理、行政の任務、バス・鉄道各社への期待など、
「安定的な高齢社会」を提言する一冊。
(杉田聡著・大月書店・1600円+税・2008)
