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著者の名前は、
映画『祭りの準備』(黒木和雄監督/1975年)の脚本家として覚えていた。
本書を読み、実は敗戦後の日本映画、ドラマと
1000本を超えるシナリオを書きまくった人物と知った。

京都に生まれ、戦争中は高知で過ごし、
東京に出てきて日活ロマンポルノからNHK大河ドラマまで
脚本家として成功するまでの半生記は
戦後邦画史の参考書にもなる。

不意を突かれるように印象的なのは、
「可愛がられ甘やかされながら、
いつも不安に苛まれている癖に、
ときに鬼ような激しい気性を爆発させる」母親が、
87歳で灯油を浴びて自死したというエピソードだ。

(中島丈博著/中公新書/819円)