2010年1月に放映された
NHK『無縁社会 ~”無縁死”3万2千人の衝撃~』以降、
精神科医の著者の診察室には、
「孤独死恐怖症候群」のシングル患者が増えているという。
孤独死の定義すらはっきりしていないが、
著書の周囲でも
40代前後のノンフィクション作家やコラムニストの女性が
ひとり暮らし、仕事中毒のなか亡くなっている。
ひとごとではない事態のなか、
著者は孤独死を必要以上に恐れないための勉強会
「ハッピー孤独死マニュアル」を開催。
各方面の専門家を招き、
さまざまな課題についてレクチャーを受けた。
「ひとりで死ぬ」のはともかく、
どうやって早期発見してもらうか?
遺品整理はどうする、特にパソコンデータは…。
特に葬儀をしない「直葬」が広がっているが、
いくらくらいかかるのか?
尊厳死というが、延命措置拒否の意思表示はどうしたらいい?
効力のある遺言書の作り方は…?
勉強会の成果を紹介しつつ、
最終的には死後に携わる人の負担が
いちばん少ないことが肝要で、
実は「死に方」はそれほど問題ではないのではないか、
という心境に至ったと報告する。
(香山リカ著/角川oneテーマ21/760円)
