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「医療の中の尊厳死」とは
患者側の納得こそが大切と著者は言う。

 

本書ではまず、富山県の射水市民病院で起きた
「人工呼吸器取り外し事件」
(2000~2005年に、7人の末期患者の呼吸器がはずされた事件)
について、呼吸器をはずした元外科部長へのインタビュー、
亡くなった患者の遺族への取材などを重ね、
「そもそも呼吸器を何故着けたのか」を問う。

 

問題の本質に切り込む作業のなかで浮上するのは
「延命治療」、「脳死」、「尊厳死」など
終末期医療をめぐる深刻な課題だ。

 

著者みずから「自律的に生きられなくなった日への恐怖」は
あると正直に告白しながらも、
「死んでいく本人よりも周りの都合で決める延命中止」という
暗く、重い現実に切り込んだ労作。
(中島みち著/岩波新書/735円)